はじめに
「大腸がん」と聞いて、不安を感じたことはありませんか?
日本ではがんの中でも特に多く、早期発見であれば治癒が期待できるがんの一つです。それにもかかわらず、初期には自覚症状が少ないため、発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
この記事では、「大腸がん 初期症状」「大腸がん 原因」「大腸がん 治療法」といった重要な情報を、医療知識が少ない方にもわかりやすくご紹介します。
大腸がんとは?
大腸がんとは、大腸(結腸や直腸)の粘膜にできるがんのことを指します。大腸は、食べ物の残りかすから水分を吸収し、便を作る役割を果たす臓器です。
大腸がんは、良性のポリープ(腺腫)が時間をかけてがん化することが多く、数年単位でゆっくり進行する特徴があります。そのため、定期的な検査(特に内視鏡検査)で早期に発見し、治療を行うことがとても大切です。
主な症状
大腸がんの初期症状は非常にわかりにくく、無症状のまま進行することもあります。以下のような変化に気づいたら、早めに医療機関を受診しましょう。
- 血便(鮮血や黒っぽい便)
- 下痢と便秘を繰り返す
- 便が細くなる
- 残便感(排便後もすっきりしない)
- 腹痛やお腹の張り
- 貧血(がんによる慢性的な出血)
- 原因不明の体重減少や倦怠感
これらはすべてがん特有の症状ではありませんが、継続して起こることが特徴です。
原因・リスク因子
大腸がんの原因は一つではありませんが、生活習慣や体質が大きく関係していることがわかっています。
主なリスク因子:
- 食生活の乱れ
動物性脂肪や赤身肉の摂りすぎ、野菜や食物繊維の不足ががんのリスクを高めます。 - 運動不足
腸の動きが鈍くなり、便が長時間とどまることで、発がん物質と接する時間が増加します。 - 肥満
特に内臓脂肪型肥満は大腸がんのリスクを高めるとされています。 - 喫煙・過度の飲酒
たばこの有害物質やアルコール代謝物が、腸粘膜に悪影響を与えると考えられています。 - 加齢(50歳以上)
- 家族に大腸がん患者がいる
- 過去に大腸ポリープや炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)がある
予防には、バランスの良い食事・適度な運動・定期検診が重要です。
治療法(特徴と副作用)
大腸がんの治療法は、がんの進行度や患者さんの全身状態に応じて選択されます。主な治療法は以下の通りです。
1. 内視鏡的切除
早期のがん(粘膜内にとどまる場合)は、内視鏡でがんを切除することが可能です。
- 特徴:入院期間が短く、体への負担が少ない
- 副作用:まれに出血や穿孔(穴があくこと)が起こることがある
2. 手術(外科的切除)
がんの部分を切除し、必要に応じてリンパ節も取り除きます。
- 特徴:根治が期待できる
- 副作用:腸閉塞、排便障害、術後の体力低下など
※直腸がんの場合、人工肛門(ストーマ)になることがありますが、術後に元に戻せるケースもあります。
3. 抗がん剤治療(化学療法)
手術後の再発予防や、転移がある場合に使用します。
- 副作用:吐き気、脱毛、倦怠感、免疫力低下など
4. 放射線治療
主に直腸がんで、手術前の縮小や、再発防止のために使われます。
- 副作用:下痢、肛門周囲の炎症、疲労感など
医師と相談しながら、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
まとめ
大腸がんは、早期であれば高い確率で完治が可能ながんです。しかし初期には症状が出にくいため、定期的な検診が何よりも重要です。
この記事を通じて「大腸がん 初期症状」「大腸がん 原因」「大腸がん 治療法」について理解を深めていただけたなら幸いです。気になる症状がある場合は、ためらわず医療機関に相談してください。
ご自身とご家族の健康を守るための第一歩は「正しい情報」と「行動」です。